Japanese
English
症例報告
黄色靱帯骨化症および後縦靱帯骨化症により著しい脊髄性運動失調を呈した1症例
Spinal ataxia due to ossifications of the yellow ligament and the posterior longitudinal ligament:a case report
井上 靖悟
1
,
松浦 大輔
1
,
加藤 啓介
2
,
森田 光生
2
,
山口 智史
3
,
田辺 茂雄
4
,
大高 洋平
1,3
Seigo Inoue
1
,
Daisuke Matsuura
1
,
Keisuke Kato
2
,
Mitsuo Morita
2
,
Tomofumi Yamaguchi
3
,
Shigeo Tanabe
4
,
Yohei Otaka
1,3
1東京湾岸リハビリテーション病院
2慶友整形外科病院
3慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室
4藤田保健衛生大学医療科学部リハビリテーション学科
1Tokyo Bay Rehabilitation Hospital
2Keiyu Orthopaedic Hospital
3Department of Rehabilitation Medicine, Keio University School of Medicine
4Faculty of Rehabilitation School of Health Science, Fujita Health University
キーワード:
後索障害
,
感覚障害
,
歩行能力
,
バランス能力
Keyword:
後索障害
,
感覚障害
,
歩行能力
,
バランス能力
pp.917-922
発行日 2016年10月10日
Published Date 2016/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552200741
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はじめに
脊柱靱帯骨化症は,慢性的に脊髄の圧迫を来すことから,麻痺や感覚障害などの神経症状が生じる.なかでも黄色靱帯骨化症は,脊椎椎弓間の腹側を連結する黄色靱帯の骨化であるため脊髄後索を圧迫し,位置覚や振動覚といった深部感覚が障害される1).黄色靱帯骨化症に対する手術成績2-4)については報告が散見されるが,術後のリハビリテーションの経過に関する報告は皆無である.
今回筆者らは,黄色靱帯骨化症および後縦靱帯骨化症により,著明な脊髄性の運動失調を呈した症例のリハビリテーションを経験し,その経過を観察する機会を得たため報告する.
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