臨床経験
胸椎後縦靱帯および黄靱帯骨化症例について
手束 昭胤
1
,
米沢 元実
1
,
長谷川 秀太
1
Akitsugu TEZUKA
1
1徳島大学医学部整形外科学教室
pp.1142-1147
発行日 1976年12月25日
Published Date 1976/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905449
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はじめに
頸椎後縦靱帯骨化については最近,多数の報告がみられ,私共も現在まで約130例の症例を経験し,うち約40例に観血的療法を施行してきた.一方,胸椎後縦靱帯骨化症例の報告は少く,いまだまとまつた研究報告も少い.本骨化症はしばしば他の脊柱諸靱帯にも骨化を認め,その障害脊髄レベルの診断あるいは治療の適応,方法などに多くの未解決な問題があると考えられる(第1図).私共は現在まで本骨化症13例を経験しているが,今回これらの臨床像ならびにレ線学的所見などについて検討するとともに本骨化によると考えられた高度脊髄障害2症例に対し,椎弓切除術を施行したのでその手術経験についても報告する.
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