特集 胸椎部ミエロパチー
胸椎部脊柱管内靱帯骨化によるmyelopathyの手術例の検討—後縦靱帯と黄色靱帯の骨化による
金田 清志
1
,
藤谷 正紀
1
,
本間 信吾
1
,
樋口 政法
1
,
藤田 正樹
1
,
大西 英夫
1
,
越前谷 達紀
1
,
大脇 康弘
1
Kiyoshi KANEDA
1
1北海道大学医学部整形外科学教室
pp.387-394
発行日 1977年4月25日
Published Date 1977/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905517
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脊柱管内靱帯の後縦靱帯や黄色靱帯の骨化による脊柱管狭窄が脊髄圧迫症状を呈することは,頸椎後縦靱帯骨化症では一般に知られてきた9).そして,その手術的治療法や成績については数多くの報告がある.胸椎部における脊柱管内靱帯骨化による脊髄症については,報告が少い.外国では最近Forcicr & Horsey(1970)8)の一例報告があるに過ぎず,一方わが国では,頸椎後縦靱帯骨化症の概念が一般化した最近になりやつと胸椎部のことが注目されだした4,10〜12).
当教室では,現在まで胸椎部脊柱管内靱帯骨化による圧迫性脊髄麻痺の手術例が27例ある.このうち黄色靱帯骨化のみによるもの8例,後縦靱帯骨化のみによるもの4例で,残りの15例は後縦靱帯と黄色靱帯両者の骨化によるものである.今回これらの15例につき検討したので報告する.
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