Sweet Spot 文学に見るリハビリテーション
夏目漱石の『吾輩は猫である』—心身相関論の先駆者
高橋 正雄
1
1筑波大学人間系
pp.78
発行日 2016年1月10日
Published Date 2016/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552200491
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明治38年に発表された『吾輩は猫である』の第2章(岩波書店)には,漱石の分身的な主人公である苦沙弥の心身相関的な現象が描かれている.
暮れも押し迫った12月20日ごろのことである.苦沙弥の妻が浄瑠璃に連れて行ってくれと言い出した.ただし,行くからには,場所を取るためにも,午後4時までに歌舞伎座に行かなければならないのだと言う.
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