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はじめに
鹿児島大学リハビリテーション医学講座は,国立大学初のリハビリテーション医学講座として1988年に田中信行教授のもと開設された.そのため,他の国立大学ではほとんどリハビリテーション科の授業が行われていない時期からリハビリテーション科としての講義が行われており,現在では,4年生の医学科専門授業科目である「リハビリテーション・老化・終末期医療」を中心とした講義に加えて,5年生の臨床実習としても10日間(2週間)が組まれている.その他,医学教育講座の行う「チーム医療」という講義,実習でもリハビリテーション医療について学ぶことになっている.鹿児島大学のリハビリテーション医学教育時間は,他大学に比べても多いといえる1-5).
現在リハビリテーション科の教室員は,鹿児島市にある鹿児島大学病院本院と,そこから約60km離れた霧島市にある大学病院分院である霧島リハビリテーションセンターに分かれて勤務している.リハビリテーション指示に関しては,大学病院本院では他科入院中の患者がリハビリテーション科へ紹介され,リハビリテーション医が診察後にリハビリテーション指示を出すという形で介入しており,霧島リハビリテーションセンターでは入院・外来患者の主治医として診察,リハビリテーション指示を出すという形になっている.なお,霧島リハビリテーションセンターは病床数50で,そのうち24床が一般病棟,26床が回復期リハビリテーション病棟,内科・リハビリテーション科を標榜し,医師はすべてリハビリテーション科医である.
リハビリテーション医学教育については,文部科学省の「医学教育モデル・コア・カリキュラム」6),「診療参加型臨床実習の実施のためのガイドライン」7)に則って行っている.医学部1〜3年までには「early clinical exposure」や,「チーム医療」でリハビリテーションにかかわることもあるが,本稿では4〜6年のリハビリテーション医学教育についてまとめた.
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