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研究と報告
片側性変形性股関節症患者における快適歩行速度に関連する因子の検討―腰椎前彎角度,腰仙角,脚長差を含めた多変量解析
Factors related to the prefer walking speed of patients with unilateral hip osteoarthritis.
田中 繁治
1
,
玉利 光太郎
2
,
元田 弘敏
2
,
三谷 茂
3
,
椿原 彰夫
4
,
川上 照彦
2
Shigeharu Tanaka
1
,
Kotaro Tamari
2
,
Hirotoshi Motoda
2
,
Shigeru Mitani
3
,
Akio Tsubahara
4
,
Teruhiko Kawakami
2
1専門学校川崎リハビリテーション学院理学療法学科
2吉備国際大学大学院保健科学研究科
3川崎医科大学骨・関節整形外科学
4川崎医科大学リハビリテーション医学
1Department of Physical Therapy, Kawasaki Junior College of Rehabilitation
2Graduate School of Health Science, Kibi International University
3Department of Bone and Surgery, Kawasaki Medical School
4Department of Rehabilitation Medicine, Kawasaki Medical School
キーワード:
変形性股関節症
,
歩行速度
,
関連因子
Keyword:
変形性股関節症
,
歩行速度
,
関連因子
pp.55-61
発行日 2014年1月10日
Published Date 2014/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552110372
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要旨:〔目的〕本研究の目的は,変形性股関節症患者の快適歩行速度に着目し,交絡因子を含めたうえで快適歩行速度と下肢筋力,関節可動域,疼痛,体幹・下肢アライメントとの関連性を明らかにすることである.〔対象〕女性片側性変形性股関節症患者28名(65.0±9.3歳)を対象とした.〔方法〕従属変数として快適歩行速度,説明変数として下肢筋力,股関節可動域,疼痛および形態的因子を計測した.得られたデータは階層的重回帰モデルを用いて分析した.〔結果〕快適歩行速度を説明する有意な変数として脚長差および患側股関節伸展可動域が選択された.〔結語〕脚長差および患側股関節伸展可動域が快適歩行速度に影響する結果となった.そのため,保存療法時,変形性股関節症患者の快適歩行速度の維持や改善においては,形態的な因子も含めて分析する必要性があると示唆された.その中でも特に脚長差,患側股関節伸展可動域は重要な因子であると考えられた.
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