Japanese
English
報告
末期変形性膝関節症患者の生活空間を歩行速度から予測する
Predict the life space of patients with end stage knee osteoarthritis from walking speed
小林 裕生
1
,
廣瀬 和仁
1
,
藤岡 修司
1
,
田中 聡
2
,
真柴 賛
3
,
加地 良雄
3
,
山本 哲司
3
Yuki Kobayashi
1
1香川大学医学部附属病院リハビリテーション部
2県立広島大学保健福祉学部理学療法学科
3香川大学医学部整形外科
キーワード:
変形性膝関節症
,
生活空間
,
歩行速度
Keyword:
変形性膝関節症
,
生活空間
,
歩行速度
pp.852-856
発行日 2019年8月15日
Published Date 2019/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551201643
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要旨 【目的】本研究の目的は,末期変形性膝関節症[膝osteoarthritis(OA)]患者における生活空間(Life space assessment:LSA)と身体活動量,運動機能の特徴を明らかにし,生活空間の狭小化を予測する歩行速度のカットオフ値を検討することである.【方法】対象は末期膝OA患者40名とした.測定項目は,LSAと身体活動量,膝関節角度,膝伸展筋力,疼痛,Timed up and go test,歩行速度とした.対象者をA群(LSA<56点),B群(LSA>56点)の2群に分類し,各群のLSA,身体活動量,各運動機能の比較,LSAの得点と歩行速度とのReceiver operating characteristic(ROC)解析を行った.【結果】LSA,身体活動量,膝伸展筋力,歩行速度は,A群よりB群で有意に高い値を示した.また,ROC解析の結果,歩行速度のカットオフ値は1.0m/秒であった.【結論】生活空間が狭いと筋力,歩行速度,身体活動量は低下していることが明らかとなった.歩行速度1.0m/秒は,生活空間の狭小化を判別する指標になることが示唆された.
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