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特集 障害児者に関わる法制度改革の動向
障害関連法制の改革に関する最新動向
Latest trends concerning the reformation of the disability related legislation in Japan.
藤井 克徳
1
Katsunori FUJII
1
1日本障害者協議会
1Japan Council on Disability(JD)
キーワード:
障がい者制度改革推進会議
,
障害者政策委員会
,
障害者差別禁止法
,
骨格提言
,
新障害者基本計画
Keyword:
障がい者制度改革推進会議
,
障害者政策委員会
,
障害者差別禁止法
,
骨格提言
,
新障害者基本計画
pp.699-704
発行日 2013年8月10日
Published Date 2013/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552110196
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はじめに
本論に先立って触れておきたいことがある.それは,東日本大震災における障害者の被災実態についてである.わけても死亡率は深刻で,主要被災三県の沿岸部にみる障害者の死亡率が,住民全体の死亡率に対して2倍以上になっていることが確定的となった(NHK2011年9月11日報道1),宮城県当局による2012年2月1日公表2)など).大震災などの極限状態は,その社会を丸裸にすると言う.とすれば,「2倍以上の死亡率」に込められた意味は重く,そこに障害者に対する日本社会の本質を垣間見ることができよう.障害分野を組み込んだ復興政策に全力を傾注するのと並行して,問われるのは日本列島全体を視野に入れた平時の障害関連政策の水準にあるのだということを強く認識すべきである.
以上を踏まえ,また本号特集の導入稿としての役割を意識しながら,改めて本稿の主題である「障害関連法制の改革に関する最新動向」に向き合いたい.具体的には,この間精力的に進められてきた障がい者制度改革推進会議(以下,推進会議)の特徴と到達点を中心に概説する.
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