巻頭言
リハビリテーションに栄養の視点を
若林 秀隆
1
1横浜市立大学附属市民総合医療センターリハビリテーション科
pp.515
発行日 2013年6月10日
Published Date 2013/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552110136
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リハビリテーションと栄養の距離は今まで遠かった.「総合リハビリテーション」では,1982年から栄養に関する論文がときどき掲載されている.2011年に講座「リハビリテーションとNST」があったが,リハビリテーション科医師,理学療法士,作業療法士,言語聴覚士の栄養への関心が高いとは言い難い.
国際生活機能分類の心身機能には,栄養関連の項目が含まれている.つまり,栄養障害は機能障害の1つであり,広義のリハビリテーションには栄養管理が含まれる.栄養評価なしに全人的なリハビリテーションを行うことはできない.実際,入院リハビリテーションを要する障害者や高齢者に低栄養を認めることは多い.低栄養で栄養管理が不適切な場合,毎日長時間の機能訓練を行っても,効果が出ないどころか逆効果となることがあるのは当然である.
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