特集 新時代の「在宅医療」—先進的プラクティスと最新テクノロジー
【各論Ⅱ】各地の先進的実践事例集
「在宅リハビリテーション」と「栄養指導」
若林 秀隆
1
1東京女子医科大学病院 リハビリテーション科
キーワード:
在宅医療
,
リハビリテーション栄養
,
低栄養
,
サルコペニア
,
ゴール設定
Keyword:
在宅医療
,
リハビリテーション栄養
,
低栄養
,
サルコペニア
,
ゴール設定
pp.860-863
発行日 2021年7月15日
Published Date 2021/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429203269
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Case
栄養改善で外出自立・復職した一例
患者:50歳、男性。身長178cm、体重49kg(健常時体重58kg)、BMI 15.5。
現病歴:右前頭葉〜側頭葉の脳腫瘍に対して開頭腫瘍除去術、その後に放射線療法と化学療法が施行された。食欲不振・味覚障害・高次脳機能障害・軽度左片麻痺を認める。基本的ADL(日常生活活動)は自立していたが、低栄養と体力低下のため外出困難・閉じこもりとなった。GLIM(Global Leadership Initiative on Malnutrition)基準で「低栄養」、AWGS(Asian Working Group for Sarcopenia)2019基準で「サルコペニア」と診断し、在宅リハビリテーション(以下、リハ)で介入した。
「3カ月後に1kgの体重増加と10分間の屋外歩行可能」「1年後に9kgの体重増加と復職」をゴールとして、多職種でリハ栄養を実施した。1年後に8kg体重増加し(57kg、BMI 18.5)、復職した。低栄養・サルコペニアも改善した。
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