Japanese
English
入門講座 廃用症候群
定義,病態
Definition and pathology of disuse syndrome.
松嶋 康之
1
,
蜂須賀 研二
1
Yasuyuki Matsushima
1
,
Kenji Hachisuka
1
1産業医科大学リハビリテーション医学講座
1Department of Rehabilitation Medicine, University of Occupational and Environmental Health Japan
キーワード:
廃用性筋萎縮
,
サルコペニア
,
過用性筋力低下
Keyword:
廃用性筋萎縮
,
サルコペニア
,
過用性筋力低下
pp.257-262
発行日 2013年3月10日
Published Date 2013/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552110054
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はじめに
廃用症候群はリハビリテーション分野で非常に重要な病態であり,その予防として早期離床と身体活動の維持が重要である.廃用症候群について理解をすることはリハビリテーション関連職種にとって必須と言える.また,2000年に回復期リハビリテーション病棟が導入され,その対象疾患として廃用症候群が入り,その後も診療報酬改定によって廃用症候群がリハビリテーションを行ううえで保険病名として使用されることが増えた.廃用症候群の病名は近年広く医療関係者に知られることとなったが,安易にその病名が使用され,その病態については必ずしも理解されているとは言えない.
ここでは,廃用症候群の用語が生まれた背景,定義と病態について概説し,廃用症候群の中で代表的な症状である廃用性筋萎縮について,近年よく耳にするようになったサルコペニアとの関係も含めて説明する.また廃用とともに認識すべき病態として,廃用とは反対に筋の使い過ぎによって起こる過用性筋力低下について述べる.
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