Japanese
English
特集 各種神経疾患のリハビリテーション
神経・筋疾患のリハビリテーション:ポリオ後遺症にみられた過用性筋力低下
Overuse Muscle Weakness in Post-polio Patients.
蜂須賀 研二
1
,
緒方 甫
1
,
井手 睦
1
Kenji Hachisuka
1
,
Hajime Ogata
1
,
Makoto Ide
1
1産業医科大学リハビリテーション医学
1Department of Rehabilitation Medicine, Universit of Environmental and Occupational Health.
キーワード:
ポリオ
,
過用性筋力低下
,
overuse
,
overwork
Keyword:
ポリオ
,
過用性筋力低下
,
overuse
,
overwork
pp.513-518
発行日 1988年7月10日
Published Date 1988/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105853
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はじめに
神経・筋疾患というと,神経や筋に障害を生じる多数の疾患が含まれる.
一般に神経・筋疾患のリハビリテーションにおいては,原疾患に対してまず内科的,さらに必要があれば外科的治療が検討され,次に機能障害,能力障害,社会的不利などに対して治療計画が立てられる,例えば,多発性硬化症に対するステロイド治療,重症筋無力症に対する抗コリンエステラーゼ剤投与,免疫抑制療法,血漿交換療法,胸腺摘出術などがその具体例である.そして,原疾患により生じた機能障害,すなわち関節拘縮,筋力低下,巧緻性障害などに対する治療方法を考え,さらに能力障害,すなわち歩行障害やADLの障害などに対する訓練を行う.必要に応じて就学問題,職業問題,家屋改造などにも具体的な助言を与えたり対策を検討する.
神経・筋疾患のリハビリでは,前述した様に治療目標となる多くの問題点がある.その中でも,「筋力低下」に対する治療は他の疾患と異なり,運動の強度や負荷量に関する若干の配慮が必要な場合があり,本論文では神経・筋疾患の具体的一症例として,陳旧性のポリオを取り上げることにした.
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