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短報
温熱負荷による廃用性筋萎縮進行抑制効果―ラットヒラメ筋の長軸方向部位間での比較
Effects of heat treatment on inhibition of disuse atrophy in rat soleus muscle. Site-related differences.
宮地 諒
1,2
,
山崎 俊明
3
,
稲岡プレイアデス 千春
3
Ryou Miyachi
1,2
1金沢大学大学院医薬保健学総合研究科保健学専攻
2石川県済生会金沢病院リハビリテーション部
3金沢大学医薬保健研究域保健学系
キーワード:
廃用性筋萎縮
,
筋長軸
,
温熱負荷
Keyword:
廃用性筋萎縮
,
筋長軸
,
温熱負荷
pp.655-658
発行日 2013年7月15日
Published Date 2013/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551106357
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要旨:本研究は,温熱負荷による廃用性筋萎縮進行抑制効果の筋長軸方向部位差と筋血流量との関連を検証することを目的とした.加えて,臨床応用可能な温熱負荷方法を検討した.対象は8週齢のWistar系雄ラットとし,これらを対照群(CON,n=9),1週間の後肢懸垂を行う群(HS,n=10),後肢懸垂とともに毎日1回の温熱を与える群(HSH,n=10)に振り分けた.温熱は市販カイロにより60分間,下腿深部温を38℃で負荷した.右側ヒラメ筋を筋線維横断面積(CSA),左側ヒラメ筋を筋血流量の測定に用いた.結果,CSAがCON,HSH,HSの順に高値を示し,市販カイロでの温熱負荷が筋萎縮に対して抑制効果を認めた.部位別比較ではHSH,HSは近位部優位の萎縮が生じたが,温熱による萎縮抑制効果は近位部ほど大きかった.しかし,筋血流量はHSHのみ遠位部が近位部と比べて高値であり,温熱負荷による筋血流量の変化と萎縮抑制効果との関連は少なく,他の因子の関与が示唆された.
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