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研究と報告
急性期脳卒中患者の歩行自立度と社会的サポートの関連―リハビリテーション患者データバンクの多施設登録データを用いた研究
The relation between walking ability and social support among stroke patient's in acute hospital: A research using the data of the Rehabilitation Patient Databank-Registratered from multi-institutions.
杉山 統哉
1
,
近藤 克則
2
,
松本 大輔
3
,
田中 宏太佳
1
Motoya Sugiyama
1
,
Katsunori Kondo
2
,
Daisuke Matsumoto
3
,
Hirotaka Tanaka
1
1中部労災病院リハビリテーション科
2日本福祉大学社会福祉学部
3畿央大学健康科学部理学療法学科
1Department of Rehabilitation, Chubu Rosai Hospital
2Faculty of Social Welfare, Nihon Fukushi University
3Department of Physical Therapy, Faculty of Health Science, Kio University
キーワード:
脳卒中
,
データバンク
,
歩行
,
社会的サポート
,
介護力
Keyword:
脳卒中
,
データバンク
,
歩行
,
社会的サポート
,
介護力
pp.161-169
発行日 2013年2月10日
Published Date 2013/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552110020
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要旨:〔目的〕社会的サポートは,日常生活動作をはじめとする多くの健康指標との関連を示すと報告されている.しかし,社会的サポートと歩行能力との関係についての報告はない.そこで,本研究では,リハビリテーション患者データバンクの登録データを使用して,歩行自立度と社会的サポート(介護力)との関連を検証することを目的とした.〔対象・方法〕対象は,入院時歩行不可能で選択基準を満たした9病院の急性期脳卒中患者813名である.歩行自立・非自立を従属変数,介護力の有無を説明変数とし,性別,年齢,脳卒中病型分類,在院日数,脳卒中既往歴の有無,発病前modified Rankin Scale,発症後リハビリテーション開始病日,意識レベル(Japan Coma Scale),入院時麻痺側下肢の運動機能,入院時半側空間無視,入院時感覚障害,入院時Functional Independence Measure(以下,FIM)運動項目合計,入院時FIM認知項目合計,装具の処方の有無,リハビリテーション医の関与の有無,カンファレンスの実施状況,1日あたりリハビリテーション単位数の17因子を調整変数としたロジスティック回帰分析を行った.〔結果〕介護力「なし」のものに比べて,「あり」のものが歩行自立する確率は2倍(オッズ比2.0:95%信頼区間1.2~3.4)大きかった.〔結語〕社会的サポート源である介護力は,自宅退院のみならず,歩行自立にも影響している可能性が示唆された.
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