Japanese
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実践講座 症例から学ぶ臨床神経生理学・第2回
末梢神経障害―上肢2
Electrodiagnosis in patients with ulnar neuropathy at the elbow.
儀間 温子
1
,
児玉 三彦
1
,
正門 由久
1
Nagako Gima
1
,
Mitsuhiko Kodama
1
,
Yoshihisa Masakado
1
1東海大学医学部専門診療学系リハビリテーション科学
1Department of Rehabilitation Medicine, Tokai University School of Medicine
キーワード:
肘部尺骨神経障害
,
絞扼性末梢神経障害
,
神経伝導検査
Keyword:
肘部尺骨神経障害
,
絞扼性末梢神経障害
,
神経伝導検査
pp.155-160
発行日 2013年2月10日
Published Date 2013/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552110019
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はじめに
肘部尺骨神経障害(ulnar neuropathy at the elbow;UNE)はヒトの上肢に発生する絞扼性末梢神経障害のなかで手根管症候群(carpal tunnel syndrome;CTS)に次いで2番目に頻度が高い1,2).尺骨神経の障害が疑われる症例で電気診断検査法(electrodiagnostic study;EDXs)を施行する場合,絞扼部位の特定が重要となる.UNEに類似した臨床症状は肘関節での障害のみならず,手関節でのギヲン管症候群,加えて腕神経叢の下部および第8頸椎および第1胸椎神経根症でも認められることから,UNEと診断するためには,可能な限り正確に障害部位を特定し,UNEに類似した症状を呈する疾患を鑑別することが求められる1).
本稿では,まずUNEの病態について概説し,さらに症例を通じEDXsの実際について述べる.
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