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入門講座 最近の臨床神経生理学・1【新連載】
末梢神経における診断・評価
Electrodiagnosis in peripheral neuropathy
児玉 三彦
1
Mitsuhiko Kodama
1
1東海大学医学部専門診療学系リハビリテーション科学
1Department of Rehabilitation Medicine, Tokai University School of Medicine
キーワード:
神経生理学的検査
,
神経伝導検査
,
末梢神経障害
Keyword:
神経生理学的検査
,
神経伝導検査
,
末梢神経障害
pp.443-451
発行日 2015年5月10日
Published Date 2015/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552200235
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はじめに
神経生理学的検査には神経伝導検査(nerve conduction study;NCS)や針筋電図検査などが含まれる.その目的はまず,患者に生じた筋力低下や感覚障害が末梢神経障害に起因するものか否かを確認することである.次に,その病変が神経絞扼や局所損傷により限局して生じたものか,あるいは全身性疾患なのかを鑑別し,さらにその病態を把握する.すなわち障害の主体が脱髄なのか,または軸索変性なのかを明確にすることである.
これらの情報は患者の治療方針決定やリハビリテーション処方に直結し,予後予測をも可能とするため,その知識はリハビリテーション関連医師のみならず,療法士,看護師などの職種にも求められる.本稿ではNCSに焦点をあて,その基本的知識について概説し,さらに対診する頻度の高い絞扼性障害の診断に関する最近の知見にも触れることとしたい.
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