Japanese
English
増大特集 新・リハビリテーション技術
障害編・その他
注意・集中力障害:検査法と訓練
Testing and therapeutic procedures for attentional disorders.
種村 留美
1
,
種村 純
2
Rumi Tanemura
1
,
Jun Tanemura
2
1京都大学医療技術短期大学部作業療法学科
2川崎医療福祉大学医療技術学部感覚矯正学科
1Department of Occupational Therapy, College of Medical Technology, Kyoto University
2Department of Sensory Science, Faculty of Medical Profession, Kawasaki University of Medical Welfare
キーワード:
標準注意検査法
,
注意プロセス訓練
,
注意改善方略
Keyword:
標準注意検査法
,
注意プロセス訓練
,
注意改善方略
pp.1291-1296
発行日 2002年11月10日
Published Date 2002/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109943
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注意の障害
記憶の障害とともに,注意集中の困難は脳損傷後にきわめて多く出現し,軽度な障害でも長期にわたる障害をもたらす.注意の神経機構は前頭連合野,頭頂連合野および側頭連合野を中心に関連する感覚・運動機能にしたがって大脳各部位が関わると考えられており,慢性的な注意障害の背景には大脳の広範な損傷が想定される.注意を含む複合的な障害が脳血管障害や外傷性脳損傷のリハビリテーションにおける成果を大きく妨げている.リハビリテーション分野における注意の障害は覚醒度,持続性,選択性(集中性),分配および処理速度に分けて捉えることが多い1-5).これら諸機能の検査,訓練および対応方略について述べる.また,リハビリテーションの立場から注意の障害を扱う場合,注意の障害が生活上どのような問題をもたらすか,を明らかにしなければならない.心理社会的対応についても若干触れる.
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