Japanese
English
特集 障害者と腰痛
各種疾患と腰痛―脳卒中片麻痺
Low-back pain in patients with hemiplegia.
宇都山 欣也
1
,
椿原 彰夫
2
Kinya Utsuyama
1
,
Akio Tsubahara
2
1須波病院リハビリテーション科
2川崎医科大学リハビリテーション医学教室
1Department of Rehabilitation, Sunami Hospital
2Department of Rehabilitation Medicine, Kawasaki Medical School
キーワード:
片麻痺
,
腰痛
,
EBM
,
介護保険
Keyword:
片麻痺
,
腰痛
,
EBM
,
介護保険
pp.897-900
発行日 2002年10月10日
Published Date 2002/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109869
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はじめに
脳卒中片麻痺患者の維持的リハビリテーションの状況は介護保険制度の導入(平成12年4月)以来大きく変革を遂げた.従来から実施されてきた医療保険型デイケアは介護保険制度での通所リハビリテーションに取って変わられた.それに伴い医療保険型デイケアで実施されてきた物理療法は,法の趣旨から医療と福祉の分離が余儀なくされたために介護保険による実施が禁止される結果となった.しかし,現実には医師の処方箋により実施・管理されるべき物理療法が処方箋なしにサービスとして実施されるなど,福祉現場での混乱は今でも続いている.
片麻痺患者の腰痛は日常生活動作(ADL)を阻害し,臥床・廃用を進める結果となる.これらの患者に対する物理療法の利用は効果の証明も重要である一方,その制限は大きな社会問題へと発展する危険性をはらんでいる.本稿では脳卒中慢性期の片麻痺患者に生じる腰痛の診断・治療と,それに伴うさまざまな状況について簡略に述べる.
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