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講座 中枢神経の可塑性
1.中枢神経の可塑性―総論
Plasticity in the central nervous system.
藤戸 裕
1
Yutaka Fujito
1
1札幌医科大学医学部生理学第2講座
1Department of Physiology, Sapporo Medical University School of Medicine
キーワード:
シナプスの可塑性
,
中枢神経系の適応代償機能
,
脳障害
,
学習・記憶
Keyword:
シナプスの可塑性
,
中枢神経系の適応代償機能
,
脳障害
,
学習・記憶
pp.525-531
発行日 2002年6月10日
Published Date 2002/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109783
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はじめに
神経系の可塑性(plasticity)とは,学習や経験を通して,あるいは脳自身もしくは末梢器官の障害に対して適応・代償して,生体の神経系に機能的な変化が生じ,それが持続する性質と言える.例えば,運動学習や空間記憶,そして脳損傷の代償などの多様な神経可塑性があり,それらの仕組みの解明は現代神経科学のフロンティアでもある.本解説では,リハビリテーションと関連が深い中枢神経自身もしくは末梢器官の障害に対する中枢神経系の広範囲の適応代償機能の紹介と,それら機能の基礎過程と考えられる神経細胞間の接続部であるシナプスの可塑性を解説する.
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