Japanese
English
講座 中枢神経の可塑性
5.高次脳機能―学習・記憶と海馬シナプス伝達の可塑性
Memory and hippocampal synaptic plasticity.
神谷 温之
1
,
真鍋 俊也
1,2
Haruyuki Kamiya
1
,
Toshiya Manabe
1,2
1神戸大学大学院医学系研究科脳科学講座(細胞・神経生理学分野)
2東京大学医科学研究所基礎医科学大部門神経ネットワーク分野
1Division of Cell Biology and Neurophysiology, Department of Neuroscience, Faculty of Medicine, Kobe University
2Division of Neuronal Network, Department of Basic Medical Sciences, Institute of Medical Science, University of Tokyo
キーワード:
海馬
,
学習・記憶
,
シナプス可塑性
,
LTP
Keyword:
海馬
,
学習・記憶
,
シナプス可塑性
,
LTP
pp.915-919
発行日 2002年10月10日
Published Date 2002/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109873
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はじめに
損傷を受けた神経系が機能を回復することができるのは何故か?.脳が機能的にも構造的にも柔軟な可変性を示す「可塑性」という概念が周知されて久しい.本連載のトピックスである「中枢神経系の可塑性」は,まさに現在の神経研究におけるキーワードの一つであり,その基礎にある分子機構の解明は神経科学の最重要課題と言えよう.本稿では,分子機構の解析が最も進んでいる海馬シナプス伝達の長期増強現象(long-term potentiation;LTP)1)を中心に,脳の可塑性の分子メカニズムに迫る研究の現状を紹介したい.
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