Japanese
English
研究と報告
膝伸展筋力と歩行自立度の関連―運動器疾患のない高齢患者を対象として
Relationship between knee extension muscle strength and independent gait in the elderly patients.
山﨑 裕司
1
,
横山 仁志
2
,
青木 詩子
2
,
笠原 美千代
2
,
大森 圭貢
3
,
平木 幸治
4
Hiroshi Yamasaki
1
,
Hitoshi Yokoyama
2
,
Utako Aoki
2
,
Michiyo Kasahara
2
,
Yoshitsugu Ohmori
3
,
Kouji Hiraki
4
1高知リハビリテーション学院理学療法学科
2聖マリアンナ医科大学病院リハビリテーション部
3聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院リハビリテーション部
4聖マリアンナ医科大学東横病院リハビリテーション部
1Department of Physical Therapy, Kochi Rehabilitation Institute
2Department of Rehabilitation Medicine, St. Marianna University School of Medicine Hospital
3Department of Rehabilitation Medicine, St. Marianna University School of Medicine Yokohama City Seibu Hospital
4Department of Rehabilitation Medicine, ST. Marianna University School of Medicine Toyoko Hospital
キーワード:
膝伸展筋力
,
高齢患者
,
歩行自立度
Keyword:
膝伸展筋力
,
高齢患者
,
歩行自立度
pp.61-65
発行日 2002年1月10日
Published Date 2002/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109667
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はじめに
高齢者の歩行能力規定要因として下肢筋力が重要なことは,多くの先行研究から明らかである1-6).理学療法現場でも,虚弱高齢者の歩行能力改善を目的として筋力トレーニングが処方されるケースは多い.もし,歩行自立に必要な下肢筋力閾値が明らかになれば,筋力トレーニングの必要性や,そのトレーニング効果・期間の予測,患者の動機付けなどにそのデータを用いることが可能となる7,8).しかし,ほとんどの先行研究は2-6),対象者の歩行能力低下の契機が明らかでなく,さらに中枢神経疾患や荷重関節の整形外科的問題を有する症例を対象に含んでいる3,4,6).したがって,歩行能力低下がバランスなど筋力以外の要因の影響を強く受けている可能性が否定できない.
本研究では,運動器疾患のない,呼吸・循環器疾患などで入院治療を受けた高齢患者を対象として,膝伸展筋力の低下が歩行自立度に及ぼす影響について検討した.
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