Japanese
English
研究と報告
歩行自立度と下肢荷重率,等尺性膝伸展筋力との関連―高齢入院患者における検討
The effect of weight bearing rate and isometric knee extension muscle strength on walking ability in the elderly patients.
加嶋 憲作
1
,
清藤 真司
1
,
中谷 京宗
1
,
馬渕 勝
1
,
大串 文隆
2
,
山﨑 裕司
3
Kensaku Kashima
1
,
Shinji Kiyotou
1
,
Kyosou Nakatani
1
,
Masaru Mabuchi
1
,
Fumitaka Ogushi
2
,
Hiroshi Yamasaki
3
1独立行政法人国立病院機構高知病院リハビリテーション科
2独立行政法人国立病院機構高知病院呼吸器科
3高知リハビリテーション学院理学療法学科
1Department of Rehabilitation Medicine, National Hospital Organization, Kochi Hospital
2Department of Respiratory Medicine, National Hospital Organization, Kochi Hospital
3Department of Physical Therapy, Kochi Rehabilitation Institute
キーワード:
歩行自立度
,
下肢荷重率
,
等尺性膝伸展筋力
Keyword:
歩行自立度
,
下肢荷重率
,
等尺性膝伸展筋力
pp.61-65
発行日 2012年1月10日
Published Date 2012/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102338
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要旨:本研究では,65歳以上の高齢入院患者114名を対象として,歩行自立度と下肢荷重率,等尺性膝伸展筋力との関連について検討した.ROC曲線を算出した結果,下肢荷重率は歩行自立度を規定する要因であった(p<0.01).下肢荷重率84.0%をカットオフ値として歩行自立を判別した場合の感度は90.9%,偽陽性度は4.2%であり,その値は歩行障害の原因分析を行ううえで有益なものと考えられた.独歩自立群と非自立群が混在した筋力範囲(0.27~0.37kgf/kg)において,カットオフ値が歩行の自立を良好に判別したことから,この筋力域において立位バランスが歩行自立に強く関与することが示唆された.膝伸展筋力が0.40kgf/kgを下回る場合,筋力と下肢荷重率の間にはr=0.77の強い相関を認めた.よって,下肢荷重率の低下がある場合には,その原因分析のために下肢筋群の筋力評価を行う必要があるものと考えられた.
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