Japanese
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実践講座 神経内科的診察法
4.球麻痺・仮性球麻痺
Bulbar palsy and pseudobulbar palsy.
米澤 久司
1
,
東儀 英夫
1
Hisashi Yonezawa
1
,
Hideo Tohgi
1
1岩手医科大学神経内科学講座
1Department of Neurology, Iwate Medical University
キーワード:
球麻痺
,
仮性球麻痺
,
構音・嚥下障害
Keyword:
球麻痺
,
仮性球麻痺
,
構音・嚥下障害
pp.1119-1124
発行日 2001年12月10日
Published Date 2001/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109641
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定義・概念
球麻痺の球とは,脊髄の延長上として考えられた延髄の形状が脊髄に比し球状であることから名付けられた延髄の名称である.球麻痺とは,したがって,延髄にある諸脳神経の運動核の障害により,発語,発声,嚥下,舌,顔面,軟口蓋,咽喉,咬筋運動,呼吸などの障害が生じることと定義される1).この定義ではGuillain-Barre症候群や重症筋無力症のように,神経核より末梢,あるいは筋・神経筋接合部で生じる構音・嚥下障害は該当しなくなるが,臨床症状や神経学的な診察からは球麻痺と区別し難いこともあることから,これらを含めて球麻痺症状と呼ぶことが多い.
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