Japanese
English
特集 リハビリテーションにおけるQOL
パーキンソン病などの神経筋疾患
QOL of neuromuscular diseases like Parkinson disease.
福永 秀敏
1
Hidetoshi Fukunaga
1
1国立療養所南九州病院神経内科
1Department of Neurology, Minamikyushu National Hospital
キーワード:
パーキンソン病
,
QOL
,
生きがい
,
在宅リハビリテーション
,
介護
Keyword:
パーキンソン病
,
QOL
,
生きがい
,
在宅リハビリテーション
,
介護
pp.715-718
発行日 2001年8月10日
Published Date 2001/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109553
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高齢社会と神経筋難病
21世紀を迎えて日本では,特に地方に行くと,過疎化と少子化,そして高齢化の急速な進行には驚くほかはない.当院の神経内科病棟の入院一覧をみても,高齢者とパーキンソン病をはじめとする神経難病の患者が多いことが一目瞭然に読み取れる.
神経筋難病では病初期より運動障害を伴うことが多いため,介護度が高く,在宅での療養はきわめて厳しいものがある.とこらが,一般病棟での長期入院は,病院の経営を圧迫する大きな要因であり,また,患者のquality of life(以下,QOL)重視という視点からも在宅療養は大きな選択肢の一つになっている.実際にパーキンソン病患者の生きがい調査からも,在宅の患者は家族交流を一番にあげているが,入院すると特に生きがいはないと答える人が増えている(表).
比較的元気で在宅で療養できるときは自分の家で,肺炎などを併発して入院が必要になったらいつでも入院できるような医療システムの構築が求められている.平成12年4月から導入された公的介護保険制度は,在宅での療養を制度的にバックアップするものである.
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