内科医がおさえておくべきパーキンソン病診療のポイント パーキンソン病診療の基礎知識
後期パーキンソン病の診療方針
前田 哲也
1
,
寺山 靖夫
1岩手医科大学 医学部内科学講座神経内科・老年科分野
キーワード:
Levodopa
,
ジスキネジア-薬物誘発性
,
Parkinson病
,
介護
,
Wearing-off現象
Keyword:
Dyskinesia, Drug-Induced
,
Levodopa
,
Parkinson Disease
pp.199-202
発行日 2016年8月1日
Published Date 2016/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016309835
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パーキンソン病の臨床予後は,ベストであると考えられる薬物療法を行った場合に,約20年程度であることが広く受け入れられてきている.臨床経過は運動症状と運動合併症を契機として大きくいくつかの病期に分けられるが,近年では進行期のなかでも転倒,幻視などの問題症状が増加する,より進んだ病期をlate stage(後期)と呼び,大変重要な病期と捉えられている.運動合併症を標的とした薬剤開発は盛んに行われており,進行期の治療選択肢は増加している.一方でlate stageの治療には困難を伴うことが多く,薬物療法を駆使し,多職種連携による介護中心のケアを考慮するなど,患者はもとより家族のQOLにも配慮した治療の選択が必要となる.
©Nankodo Co., Ltd., 2016