随想
忘れえぬ症例
石川 治
1
1群馬大学医学部皮膚科学教室
キーワード:
生きがい
,
信頼関係
,
QOL
Keyword:
生きがい
,
信頼関係
,
QOL
pp.116-119
発行日 2018年1月1日
Published Date 2018/1/1
DOI https://doi.org/10.24733/pdJ.0000000604
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忘れえぬ症例 その1 ~人生の伴走者として~ 最初の出会いは今から36年前,皮膚科医として3年目の初夏の診察室でした.春に高校に入学したばかりのその少女は顔面の皮疹を主訴に受診しました.駆け出しの皮膚科医でしたが,問診すると発熱や関節痛もあり,全身性エリテマトーデス(SLE)を強く疑いました.血液検査をオーダーして1週間後の来院を約束しました.検査結果は抗核抗体,抗DNA抗体ともに陽性で,末梢白血球数と血清補体価も低下していました.母親と彼女にSLEの説明をして大学病院での精査加療を勧めました.彼女こそが私が自分自身で診断したSLEの1例目です.
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