学会報告
第48回神奈川リハビリテーション研究会―2000年4月15日(土),於:昭和大学医療短期大学多目的講義室
筒井 廣明
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1昭和大学藤が丘リハビリテーション病院
pp.88-90
発行日 2001年1月10日
Published Date 2001/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109409
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1.摂食・嚥下障害のチームアプローチへ向けた取り組み
昭和大学藤が丘リハビリテーション病院言語室 織田千尋・河原明子・出世富久子
同リハビリテーション科 依田光正
上智大学 岡崎恵子
われわれは昭和大学藤が丘リハビリテーション病院において,1年前より摂食・嚥下障害に対するチームアプローチに取り組んできた.素地のないところから始めるにあたり,まずチームアプローチの核となる要素として知識・意識・組織を考えた.知識として基礎知識の共有・専門知識,意識として摂食・嚥下リハビリテーションの必要性の認識,連帯感,組織として情報交換の場,リーダー的存在,ニーズに対応できる体制を挙げ,これらを進めていくために多職種が参加できる勉強会を発足させた.勉強会開始後,嚥下カンファレンスの開始,嚥下食導入など少しずつ嚥下リハビリテーションに関する動きが出,チームアプローチの大まかな形が整い,何らかの形で経口摂取可能となって退院する患者の数も増えてきた.われわれの1年間の経験からチームアプローチを進めていくためには,その核となる要素を相互関連的に養う勉強会などの場をまず確保することが重要であることが示唆された.
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