Japanese
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特集 リハビリテーションにおける精神科的対応
精神医学的評価と介入
Psychiatric Evaluation and Intervention in Rehabilitation Settings.
築島 健
1
,
大宮司 信
2
Takeshi Tsukishima
1
,
Makoto Daiguji
2
1北海道大学大学院医学研究科脳科学専攻神経機能学講座精神医学分野
2北海道大学医療技術短期大学部作業療法学科
1Division of Neurological Science, Neural Function, Psychiatry, Hokkaido University Graduate School of Medicine
2Department of Occupational Therapy, Hokkaido University College of Medical Technology
キーワード:
コンサルテーションリエゾン精神医学
,
精神医学的評価
,
評価尺度
,
精神医学的介入
Keyword:
コンサルテーションリエゾン精神医学
,
精神医学的評価
,
評価尺度
,
精神医学的介入
pp.1001-1008
発行日 2000年11月10日
Published Date 2000/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109348
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はじめに―精神科コンサルテーションへの入り口の問題
リハビリテーションを利用する人は,身体的,心理的,社会的なレベルでさまざまな喪失を体験している.そして心の問題に関する専門家として,精神科医もこれに何らかの貢献をしたいという関心と問題意識を持ち続けてきた.
しかし,矛盾するようではあるが,リハビリテーション医療と精神医学との連携は現在のところ必ずしも十分とは言えない.全ての医療機関でコンサルテーションリエゾン精神医学サービスが利用できるとは限らないということもあるが,リハビリテーションスタッフが精神症状や心理社会的問題の存在に漠然と気づいていながら,うまく精神医学的介入に結びつけられないという「入り口」のところで滞ってしまっていることも,時に見受けられる.
本稿では,リハビリテーション医療のセッティングでしばしばみられる精神症状について,問題の種類,問題の発見方法,評価尺度や自己記入式質問票の利用,精神医学的介入へのつなげ方,とりあえずの対応などについて概説する.抑うつ状態,精神病症状,器質症状性精神障害,痴呆などの各論については本特集の該当の各論文を参照されたい.
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