Japanese
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特集 職業リハビリテーションの近未来―多様な就労の場を目指して
職業リハビリテーションの動向
Recent Trends in Vocational Rehabilitation in Japan.
松井 亮輔
1
Ryosuke Matsui
1
1北星学園大学社会福祉学部福祉臨床学科
1Department of Social Work, School of Social Welfare, Hokusei Gakuen University
キーワード:
障害者雇用促進法
,
職域開発援助事業
,
障害者就業・生活総合支援事業
,
小規模作業所の法定事業化
Keyword:
障害者雇用促進法
,
職域開発援助事業
,
障害者就業・生活総合支援事業
,
小規模作業所の法定事業化
pp.613-618
発行日 2000年7月10日
Published Date 2000/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109264
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はじめに
わが国の障害者の職業リハビリテーションおよび雇用・就労施策は,労働行政分野では「障害者の雇用の促進等に関する法律」(以下,障害者雇用促進法)を中心に,一方,福祉行政分野では,「身体障害者福祉法」,「知的障害者福祉法」および「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」(以下,精神障害者福祉法)に基づき障害別に,それぞれ進められている.とくに1981年の国際障害者年以降,ノーマライゼーションや「コミュニティベースド・リハビリテーション(CBR)」等の理念の定着化に伴い,あらゆる障害者に対する地域ベースのサービスが国内外で重視されるようになってきたことを踏まえ,労働,福祉両行政分野ともさまざまな課題を抱えながらも,障害者が生活する地域の中で必要な職業的サービスを提供すべく取り組みがなされている.また,1999年度から試行されている「障害者就業・生活総合支援事業」に象徴されるように,重度障害者についてもできるだけ福祉的就労から一般雇用への円滑な移行を促進するため,両行政サイドの連携による事業展開も見られる.
以下では,主として1990年代以降の労働,福祉両行政サイドにおける障害者の職業リハビリテーションおよび雇用・就労への取り組み状況,ならびにその課題と展望等について触れることとする.
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