Japanese
English
特集 脳外傷のリハビリテーション
行動・心理社会的・情緒障害と対応
Coping with Behavioral Psychosocial Emotional Disorder.
阿部 順子
1
Junko Abe
1
1名古屋市総合リハビリテーションセンター
1Nagoya Rehabilitation Center
キーワード:
行動障害
,
障害の認識
,
補償行動
,
社会適応
Keyword:
行動障害
,
障害の認識
,
補償行動
,
社会適応
pp.141-145
発行日 2000年2月10日
Published Date 2000/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109160
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はじめに
平成11年2月に実施した「頭部外傷後の高次脳機能障害者の実態調査」1)(以下,「実態調査」と略)によると,8割近い介護者が精神的ストレスがあると回答していたが,その原因については,「本人の性格が変わった」,「本人が自分の障害を分かっていない」が56.6%と最も多かった.
このような頭部外傷後の性格変化は共に暮らす家族からしばしば訴えられ,脳外傷を扱った論文においても必ず指摘されている.しかし,その概念については,認知障害に比べて整理されてはいない.対応の方法についても,国内ではいくつかの試みが実施されているに過ぎない.
ここでは行動・心理社会的・情緒障害(以下,「行動障害」と略)の概念とその実態,およびその対応に関する名古屋市総合リハビリテーションセンター(以下,「名古屋リハセンター」と略)の実践の一部を紹介したい.
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