脳血管障害 True of False
痙性に対するフェノールブロック/モーターポイントブロックの効果持続期間は短い?
藤原 俊之
1
,
木村 彰男
2
1慶應義塾大学月が瀬リハビリテーションセンター
2慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室
pp.881-882
発行日 1999年9月10日
Published Date 1999/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109061
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脳血管障害片麻痺のリハビリテーションにおいて痙縮(spasticity)は阻害因子となることが多い.その治療の一つとしてモーターポイントブロックがあり,選択的な局所の痙縮の抑制が可能なことから広く用いられている.モーターポイントブロックは電気刺激で経皮的に筋内神経を探索し,そこにフェノールなどの神経破壊剤を注入する手技であるが,筋内神経ブロックと呼ぶほうが正確と思われる.本稿では,広くフェノールによる神経ブロックが用いられていることより,フェノールブロックとしてその効果について述べることとする.
フェノールブロックの効果持続期間に関しては,文献的には1か月未満のものから3年以上までと非常に幅広いものとなっている1,2).その原因としては,1)フェノールブロックの適応,2)手技上の問題,3)フェノール濃度による作用の違い,4)ブロック後のリハビリテーションが挙げられる.以下順にこれらについて述べる.
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