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特集 リハビリテーション専門職種の現状と問題点
リハビリテーション看護婦(士)
Rehabilitation Nurse.
落合 芙美子
1
Fumiko Ochiai
1
1リハビリテーション看護学会
1Japan Rehabilitation Nursing Association
キーワード:
専門性
,
ローテーション
,
専門看護
Keyword:
専門性
,
ローテーション
,
専門看護
pp.325-328
発行日 1999年4月10日
Published Date 1999/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108946
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はじめに
リハビリテーション領域における看護婦の専門性については,以前から論議されている.リハビリテーション看護婦(士)はスペシャリストなのか?ジェネラリストなのか?という両面からの論議である.
現代リハビリテーションの思想がわが国に導入されて半世紀近い.その歴史的背景や看護教育の経緯からみてみると,結核のサナトリウムや精神科領域での看護には確かな独自性があり,高い看護の専門性がうかがえる.
1964年の東京パラリンピックや,1981年の国際障害者年などでの理念の1つであるノーマライゼーションの考え方の普及によって障害者に対する接し方や考え方に大きい変化が見られるようになった.このような歴史の流れのなかでリハビリテーション専門病院が新設され,当初は現在ほど施設基準は厳しくなく,看護婦の数も少ないながら慢性・回復期の看護を主体的に実践してきた経緯がある.リハビリテーションという言葉は使用せずともリハビリテーション看護そのものを行っていたわけである.
1989年(平成元年),学術交流を目的として日本リハビリテーション看護学会を創設し,10年目の今日,会員数2,360人になった.現在,年1回の研修会と学会を開催し,リハビリテーション看護の質の向上をめざしている.この10年間の発表演題数は256題,そのうち約50%がADLに関したものであった.会員の専門志向は増す方向にあるが,以下,会員の一人である石鍋氏の論文「リハビリテーション看護の『専門的機能』と『専門的技術』の検討」を参考に私見を述べてみたい.
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