Japanese
English
ナースのためのリハビリテーション講座
4.脊髄損傷の高位診断と機能予後
The Neurological Level and Functional Outcome of Spinal Cord Injuries.
吉永 勝訓
1
Katsunori Yoshinaga
1
1千葉大学医学部附属病院理学療法部
1Division of Rehabilitation Medicine, School of Medicine, Chiba University
キーワード:
脊髄損傷
,
高位診断
,
機能予後
,
合併症
Keyword:
脊髄損傷
,
高位診断
,
機能予後
,
合併症
pp.349-354
発行日 1998年4月10日
Published Date 1998/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108639
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はじめに
脊髄は脳と末梢神経をつなぐ神経情報の通路である.脊髄が損傷されると脳と末梢の神経連絡が損傷レベルで絶たれ,脳からの命令が末梢に伝わらないために運動麻痺が生じ,末梢から脳へ情報が伝わらないために知覚障害が生じる.損傷された脊髄の高位と拡がりにより,残存する運動や知覚などの障害の程度が決定され,その機能を生かして遂行可能な機能予後が決まる.また,脊髄損傷では麻痺の影響で褥瘡をはじめとする種々の合併障害が発生する可能性があり,これらは機能予後に悪影響を与える.
この稿では,脊髄損傷の高位診断と機能予後の概略と,合併症の予防と管理に関する看護上の留意点を中心に述べる.
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