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特集 脊椎脊髄疾患に対する分類・評価法
第1章 頸椎
頸椎症性脊髄症における責任椎間高位の神経学的診断指標
Neurological Index Signs for Diagnosis of the Responsible Level in Cervical Spodylotic Myelopathy
亀山 隆
1
Takashi KAMEYAMA
1
1中部ろうさい病院神経内科
1Department of Neurology, Chubu Rosai Hospital
キーワード:
頸椎症性脊髄症
,
cervical spondylotic myelopathy
,
高位診断
,
level diagnosis
,
神経学的診察
,
neurological examination
Keyword:
頸椎症性脊髄症
,
cervical spondylotic myelopathy
,
高位診断
,
level diagnosis
,
神経学的診察
,
neurological examination
pp.274-279
発行日 2020年4月25日
Published Date 2020/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201347
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はじめに
従来,頸部神経根症の神経学的高位診断については,障害神経根の皮節と筋節からほぼ確立されていたが,本邦に多い頸椎症性脊髄症においては,神経学的所見を詳細に検討して高位診断にまで言及した論文は欧米では見当たらない.この問題に精力的に取り組んできたのは本邦の整形外科医で,責任椎間高位の神経学的診断指標を明確に示した最初は,1984年の国分4)の論文である.その後もこの高位診断指標は,少し追加・改定されながら異なる方法論でその妥当性が検証され,ほぼ確立されるに至っている.頸椎症性脊髄症診療ガイドライン2015(改訂第2版)8)においても,「腱反射,手指のしびれ,感覚障害,筋力低下の分布やパターンにより,ある程度の高位診断が可能である(Grade C)」と記載されている.本稿では,このテーマの嚆矢となった国分4)による神経学的高位診断指標と,それに若干の追加・改定を加えて検証したSeichiら9)の指標を紹介し,圧迫性頸髄症の神経学的高位診断の理論と実際の考え方,および問題点や限界について論じる.
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