Japanese
English
特集 リハビリテーション医学における疫学
生活機能予後からみた脳卒中の疫学
Outcome of Stroke-Living Conditions after Attack examed in the Community.
小澤 秀樹
1
,
青野 裕士
1
,
斎藤 功
1
,
白坂 真男
1
,
飯田 稔
2
,
谷垣 正人
2
,
嶋本 喬
3
,
磯 博康
3
,
山海 知子
3
,
飯田 恭子
4
,
大村 外志隆
5
,
小町 喜男
6
Hideki Ozawa
1
,
Hiroshi Aono
1
,
Isao Saito
1
,
Masao Shirasaka
1
,
Minoru Iida
2
,
Masato Tanigaki
2
,
Takashi Shimamoto
3
,
Hiroyasu Iso
3
,
Tomoko Sankai
3
,
Kyoko Iida
4
,
Toshitaka Omura
5
,
Yoshio Komachi
6
1大分医科大学公衆衛生医学
2大阪府立成人病センター
3筑波大学社会医学系
4富山県黒部保健所,魚津保健所
5埼玉県衛生研究所
6大阪府立公衆衛生研究所
1Department of Public Health, and Hygene, Oita Medical University
2The Center for Adult Diseases, Osaka
3Institute of Community Medicine, University of Tsukuba
4Toyama Prefectural Kurobe Health Center, Uozu Health Center
5Saitama Prefectural Institute of Health
6Osaka Prefectural Institute of Public Health
キーワード:
脳卒中
,
機能予後
,
疫学
,
日常生活動作
Keyword:
脳卒中
,
機能予後
,
疫学
,
日常生活動作
pp.733-737
発行日 1993年9月10日
Published Date 1993/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107436
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地域における脳卒中発症者の予後の把握
脳卒中は,発症者の3分の1は最初の発症で死亡し,次の3分の1は半身不随等の重い障害を残し,残り3分の1が軽度の後遺症を残すまで回復すると考えられてきた.そして,脳卒中は寝たきり老人の原因として最も多い疾病であり,病院や特別養護老人ホームにおいて長期療養を余儀なくされている者が多い.さらに,脳卒中後遺症による生活機能障害のため,病院,施設において多くの専門技術者の労を煩わしているばかりでなく,入院入所者の数倍の人が在宅において,介護者に大きな負担をかけている.高齢化社会の進展する中で,脳卒中による障害をもつ人はなお増加することが推測されているが,地域における脳卒中による生活機能障害状況の予後は十分把握されていない.地域における脳卒中発症者の生活機能障害の予後を把握し,障害状況に関連する要因を検討することは,寝たきり防止のために重要なことと考えられる.
これまで,特定の病院に入院した脳卒中の人については,退院後の追跡調査などにより予後を把握した報告はあるが,これには入院せず在宅や施設入所した人は含まれてなく,地域の実態は十分反映されていないことがある.一定地域内の脳卒中発症者について予後を検討した報告は少なく,とくに生活機能の予後については把握されていない.そこで,次の3点を中心として脳卒中による生活機能予後を把握した.
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