Japanese
English
特集 脳性麻痺の二次障害
総論;脳性麻痺の二次障害
Secondary Disabilities of Adult with Cerebral Palsy.
梶浦 一郎
1
Ichiro Kajiura
1
1ボバース記念病院
1Bobath Memorial Hospital
キーワード:
脳性麻痺の異常発達
,
股関節異常
,
側彎
,
頸椎症
,
就職
Keyword:
脳性麻痺の異常発達
,
股関節異常
,
側彎
,
頸椎症
,
就職
pp.309-313
発行日 1998年4月10日
Published Date 1998/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108632
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はじめに
わが国においては,脳性麻痺児(以下,CPと略)の療育は,主として肢体不自由児施設において,昭和16年頃から実践されてきた.さらに昭和45年になってCPの早期治療(0歳からの療育)が導入され,全国に広がり,現在では,どの地域においても0歳から療育が行われている.筆者が昭和45年に0歳で治療を開始したCPが既に26歳になり,肢体不自由児施設(本来18歳未満を対象とする施設)では,みるはずもない年齢に達し,多くの深刻な問題を現している.一時期,ある早期治療法によればわが国からはCPは姿をなくすことができると唱える人達もいたが,実際は全くの幻想であって,むしろ,ますます多くの問題を表に出すことになっている.早期から療育を担当したものにとって,18歳を過ぎたからといって,それに目をそらせ,後は福祉に任せるということは許されない時代になっている.
筆者らは,NDT(神経発達的治療)―Bobath―を用いて乳幼児から成人に至るまで,個々の症例に合わせた方法で治療を続けている.その経験をもとにしてCPにみられる二次障害について述べる.
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