Japanese
English
特集 重症心身障害児の合併症
重症心身障害児・者の脊柱と足部の変形
The Deformities of Foot and Spine in Institutionalized Children with Mental and Physical Handicaps.
長屋 政博
1
,
明石 謙
1
,
富田 素子
2
,
川村 富次
3
Masahiro Nagaya
1
,
Ken Akashi
1
,
Tomita Motoko
2
,
Tomoji Kawamura
3
1川崎医科大学リハビリテーション科
2京都博愛会病院
3旭川荘旭川児童院
1Department of Rehabilitation Meidcine, Kawasaki Medical School
2Kyoto Hakuaikai Hospital
3Asahigawasou Jidouin
キーワード:
心身障害児・者
,
側彎
,
足部変形
Keyword:
心身障害児・者
,
側彎
,
足部変形
pp.109-114
発行日 1991年2月10日
Published Date 1991/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106722
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はじめに
精神薄弱と肢体不自由という2つの大きな中枢神経障害を持つ重症心身障害児・者(以下重症児・者と略す)は,てんかんや行動異常などの中枢神経障害に基づく問題だけでなく,咽頭炎,喉頭炎,気管支炎,肺炎などの呼吸器疾患,貧血などの血液疾患,褥創,化膿性皮膚疾患,疥癬などの皮膚疾患,結膜炎などの眼科疾患,異常姿勢,脊柱側彎症,股関節脱臼,足部変形,骨折などの整形外科疾患,歯科疾患など多彩な合併症を持っていることが多い.重症児・者の療育を考える上で,これらに対する医学的理解と対応が非常に重要である.つまり,健康管理を行い,合併症を治療しながら,少しでも重症児・者に苦痛のない生活をおくらせることがQOL(quality of life)を高めることになるのである.
本稿においては,重症児・者の合併症のうち,整形外科疾患の中で比較的よくみられる脊柱と足部の変形について,その種類と頻度,そしてそれに対する医学的管理について概略する.
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