Japanese
English
研究と報告
重度の頸髄損傷者のための頭位検出ポインティング・デバイスの開発と評価
Development and Evaluation of the Pointing Device controlled by Head Movement.
垰田 和史
1
,
辻村 裕次
2
,
北原 照代
1
,
西山 勝夫
1
Kazushi Taoda
1
,
Yuji Tsujimura
2
,
Teruyo Kitahara
1
,
Katsuo Nishiyama
1
1滋賀医科大学予防医学講座
2感性技術研究所
1Department of Preventive Medicine, Shiga University of Medical Science
2Laboratory of Sensitivity and Technology
キーワード:
頸髄損傷
,
コンピュータ
,
ポインティング・デバイス
,
補助具
Keyword:
頸髄損傷
,
コンピュータ
,
ポインティング・デバイス
,
補助具
pp.73-78
発行日 1998年1月10日
Published Date 1998/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108575
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はじめに
重度肢体不自由者がコンピュータを自由に利用することができれば,就労面や生活面においての可能性を飛躍的に高めることができる.肢体不自由者が残存する運動能力を用いてコンピュータを操作するためには,適切な入力装置が必要になるが,健常者の特性に合わせて作られた入力装置を利用することは操作上のみならず,身体負担の面からも障害者に困難を生じることがある.例えば,上肢を利用することができない重度の頸髄損傷者が,マウス・スティック(以後,スティックと略)を利用してキーボードやトラックボールなどを操作する場合は,スティックを口で保持し操作することに伴う口顎部や頸部の負担と画面とスティックの操作点への頻回な視線移動などによる視覚器系への負担により,連続したコンピュータの操作に困難を生じる.
本研究では,重度の頸髄損傷者が利用でき,身体的な負担が少ない頭位検出ポインティング・デバイス(以後,ヘッド・ポインターと略)の開発を行った.
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