Japanese
English
紹介
上位型腕神経叢麻痺患者に対する可変式肘継手を用いた上肢装具の試み
A Trial of Functional Upper Extremity Orthosis for the Brachioplexus-injured Patient.
高橋 秀寿
1
,
佐古 めぐみ
1
,
関 勝
1
,
近藤 国嗣
1
,
辻内 和人
1
,
長谷 公隆
1
,
正門 由久
1
,
千野 直一
1
,
坂井 優之
2
,
清水 弘之
2
Hidetoshi Takahashi
1
,
Megumi Sako
1
,
Masaru Seki
1
,
Kunitsugu Kondoh
1
,
Kazuhito Tsujiuchi
1
,
Kimitaka Hase
1
,
Yoshihisa Masakado
1
,
Naoichi Chino
1
,
Masayuki Sakai
2
,
Hiroyuki Shimizu
2
1慶応義塾大学医学部リハビリテーション科
2財団法人鉄道弘済会
1Department of Rehabilitation Medicine, Keio University School of Medicine
2Tetsudo-Kosaikai
キーワード:
機能的上肢装具
,
腕神経叢麻痺
,
肩関節亜脱臼
Keyword:
機能的上肢装具
,
腕神経叢麻痺
,
肩関節亜脱臼
pp.765-769
発行日 1996年8月10日
Published Date 1996/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108175
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はじめに
乳癌摘出術後,再発予防の目的で行われた放射線治療は,時に腕神経叢麻痺を引き起こすことがある.腕神経叢麻痺はその障害された部位によって,上位型(C5,C6損傷),下位型(C8,Th1損傷),全型(C5-Th1)に分類される.このうち,上位型では前腕から手指にかけての筋群は温存されるので,手でものをつかむ機能は残存しているが,主に上肢近位筋が障害され,肩関節と肘屈曲の自動運動が不可能で肩関節亜脱臼とそれに伴う肩関節痛を引き起こす.したがって,亜脱臼予防のarm slingを使用せざるを得ず,せっかく使える手指の機能が生かせない場合が多い.
今回,このような上位型腕神経叢麻痺患者に対し,機能的上肢装具を考案したので,報告する.
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