Japanese
English
症例報告
長時間の腹臥位手術後に発症した両側大腿神経麻痺のリハビリテーション
Rehabilitation of Bilateral Femoral Nerve Palsy after the Long Time Operation in Prone Position.
佐古 めぐみ
1
,
原 行弘
2
,
高橋 秀寿
3
,
高橋 紀代
3
,
千野 直一
1
Megumi Sako
1
,
Yukihiro Hara
2
,
Hidetoshi Takahashi
3
,
Noriyo Takahashi
3
,
Naoichi Chino
1
1慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室
2稲城市立病院リハビリテーション科
3国立療養所村山病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Keio University School of Medicine
2Inagi Municipal Hospital
3National Murayama Hospital
キーワード:
大腿神経麻痺
,
腹臥位
Keyword:
大腿神経麻痺
,
腹臥位
pp.665-669
発行日 1999年7月10日
Published Date 1999/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109015
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はじめに
大腿神経は,その解剖学的特徴から直接外力を受けにくく,他の末梢神経に較べて損傷されることは稀であるが,ときに外傷,手術・カテーテル挿入時の損傷などの医原性による,また腫瘍や血腫による圧迫による麻痺例の報告がある1).一般に,片側大腿神経障害や不全麻痺が多いため,歩行障害も軽度で,とくに装具などは必要がない場合がほとんどとされている.
今回,われわれは,長時間の牽引機序が原因と思われる両側の重度大腿神経麻痺により,起立,歩行が不能であった症例のリハビリテーションを経験したので若干の考察とともに報告する.
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