Sweet Spot 文学に見るリハビリテーション
手塚治虫の障害者観(第4報)―『ブラック・ジャック』の「霧」
高橋 正雄
1
1筑波大学心身障害学系
pp.676
発行日 1996年7月10日
Published Date 1996/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108156
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前回の本欄では,『きりひと讃歌』(昭和45年4月~46年12月「ビッグコミック」連載)における精神分裂病の医師の描き方を検討したが,手塚治虫は『ブラック・ジャック』の「霧」(昭和51年7月「少年チャンピオン」)でも,分裂病者を描いている.
谷川岳で一人の少女が自殺を図った.彼女は分裂病の一亜型の緊張病で,彼女を助けようとブラック・ジャックが駆けつけるが,重傷を負った彼女は動くことができないため,二人は何日も霧の中に閉じ込められてしまう.
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