Japanese
English
調査
リハビリテーション専門病棟における在宅脳卒中患者の間欠入院―6年間のまとめ
Intermittent Admission of the Stroke Patients in the Rehabilitation Wards.
新藤 直子
1
,
柳原 幸治
1
,
田中 智香
1
,
上田 修三
1
Naoko Shindo
1
,
Kouji Yanagihara
1
,
Chika Tanaka
1
,
Syuzo Ueda
1
1国立療養所東京病院理学診療科
1Department of Rehabilitation Medicine, National Tokyo Sanatorium
キーワード:
脳卒中
,
間欠入院
Keyword:
脳卒中
,
間欠入院
pp.457-460
発行日 1996年5月10日
Published Date 1996/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108108
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はじめに
脳卒中患者の退院後の在宅生活は,患者側・介護者側双方のさまざまな問題の出現によって,容易にその継続が不可能となる危険性をはらんでいる.地域の在宅支援メニューがまだほとんど整備されていなかった1983年,二木は急性期病院における「間けつ入院」の重要性を指摘した1).近年,福祉領域では介護者側への支援が徐々に拡大されつつあるが,保健・医療の場で行うべき在宅支援の内容・対象・システムについてはまだ明確な位置づけがなされてはいない.
われわれは,退院患者の長期追跡調査などから,特に患者の医学的問題や機能低下による在宅継続の困難に関しては,他分野との連携並びに廃用に対する速やかな対応を含む医療の場での支援が不可欠であることを報告してきた2-4).そして,都市近郊型のリハビリテーション専門病棟の特徴を生かし,脳卒中患者の在宅生活支援の一環として1989年から積極的に「間欠入院」を活用してきた.
今回は,6年間の間欠入院症例について調査分析し,リハビリテーション病棟による在宅支援のあり方について考察する.なお今回述べる間欠入院とは,入院リハビリテーション施行後当科通院中の患者が,明らかな再発を除く何らかの理由で一時的に在宅生活が困難となったとき,原因となる問題を解決し在宅に復帰させる目的で再入院させることを言う.患者・家族には,地域の在宅サービスで対応しきれない場合には,このようなシステムが利用できることを主治医から退院時に周知するようにしている.
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