Japanese
English
特集 リハビリテーションにおける電気刺激療法
排尿障害に対する電気刺激法
Electrostimulation for Control Voiding Dysfunction.
石井 延久
1
Nobuhisa Ishii
1
1東邦大学医学部第1泌尿器科教室
1Department of Urology 1, School of Medicine, Toho University
キーワード:
尿失禁
,
神経因性膀胱
Keyword:
尿失禁
,
神経因性膀胱
pp.219-224
発行日 1996年3月10日
Published Date 1996/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108056
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はじめに
排尿障害には尿失禁と排尿困難がある.排尿困難には前立腺肥大症や尿道狭窄などの器質的な通過障害のほかに排尿神経の障害による神経因性膀胱がある.現在,神経因性膀胱が原因の排尿困難は間欠的自己導尿が行われ,尿路感染や腎機能低下など重篤な合併症はほぼ解決できる.一方,尿失禁は排尿神経の障害のほかに種々の原因によるものがある.特に神経障害のない腹圧性尿失禁は薬剤や骨盤底筋に対する体操により軽度のものは容易に改善する1).しかし,神経障害を伴う難治性尿失禁は紙おむつを使用せざるをえない.そのため,税制上の優遇措置がなされるなど,社会的にも多くの問題を抱えている.
ここでは神経因性膀胱を含めた尿失禁の電気刺激療法について述べ,われわれが行っている機能的電気刺激を紹介する.
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