Japanese
English
特集 電気刺激療法—最新の知見と展望—
8 下部尿路機能障害に対する電気刺激療法
Electrical Stimulation for the Treatment of Lower Urinary Tract Dysfunction
山西 友典
1
,
加賀 勘家
1
,
加賀 麻祐子
1
,
布施 美樹
1
Tomonori Yamanishi
1
,
Kanya Kaga
1
,
Mayuko Kaga
1
,
Miki Fuse
1
1獨協医科大学排泄機能センター泌尿器科
キーワード:
電気刺激療法
,
神経変調療法
,
過活動膀胱
,
尿失禁
Keyword:
電気刺激療法
,
神経変調療法
,
過活動膀胱
,
尿失禁
pp.596-600
発行日 2017年8月18日
Published Date 2017/8/18
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- 参考文献 Reference
要旨 下部尿路機能障害に用いられる電気刺激療法(神経変調法:neuromodulation)には,骨盤底電気刺激療法,干渉低周波療法,体内植え込み式の仙骨神経電気刺激法などがあるが,本邦では,干渉低周波療法に保険適用がある.電気刺激療法のメカニズムは,腹圧性尿失禁に対しては,骨盤底筋群の収縮性の増強,切迫性尿失禁に対しては,主に仙髄領域の求心路刺激による排尿反射の抑制によると考えられている.電気刺激療法の尿失禁に対する有効性は,治癒30〜50%,改善60〜70%と報告され,dummy(プラセボ)装置を使用した二重盲検試験によりその有効性も裏づけられている.非侵襲的な刺激法として,磁気刺激療法が開発され,2014年に保険適応となった.仙骨神経電気刺激法は,侵襲的であるが,難治性の過活動膀胱の治療として注目されており,保険適用となる予定である.
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