巻頭言
理学療法士,作業療法士はチームの同僚と言ってもらえるか
橋元 隆
1
1九州リハビリテーション大学校理学療法学科
pp.1029
発行日 1995年12月10日
Published Date 1995/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107992
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10月6日に日本理学療法士協会と日本作業療法士協会の設立30周年記念行事が東京で催された.式典においては厚生大臣ご本人のご出席を賜り,祝辞を述べられたのを始め,多くの関係者から理学療法士(PT),作業療法士(OT)の成長ぶりや今後への期待度が語られた.その折り,20数年前に英国留学中に知り合いになった先生と久し振りにお話しする機会があった.当時先生は処方を出してもそれに十分に答えられない日本のPT,OTの知識,技術の未熟さ,また教育制度の在り方などを熱っぽく語られていた.そして,今PT,OTがチームの同僚としてなくてはならない存在に成長したことを非常に喜んでいただいた.さて,本当にチームの同僚と言っていただけるレベルまで教育され,成長しているだろうか.
現代学生気質というのか,臨床実習でよく問題となることに,社会性がない,責任感がない,積極性がない,言われたことしかしない,時間・期限が守れない,人間関係がとれない,言葉づかいがよくない,精神的自己管理ができない等々,ないないづくしで実習以前の問題点が多々指摘される.
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