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講座 最新の動作分析手法
6.リハビリテーション医学と動作分析
Motion Analysis in Rehabilitation Medicine.
大橋 正洋
1
Masahiro Ohashi
1
1神奈川県総合リハビリテーションセンターリハビリテーション医学科
1Department of Rehabilitation Medicine, Kanagawa Rehabilitation Center
キーワード:
動作分析
,
歩行分析
,
関節モーメント
Keyword:
動作分析
,
歩行分析
,
関節モーメント
pp.511-516
発行日 1995年6月10日
Published Date 1995/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107882
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はじめに
リハビリテーション医学の対象とする疾患は,片麻痺,リウマチ,脊髄損傷など,大部分が運動機能障害を伴う.それらの疾患あるいは障害への対応は,残存機能を見極め,日常生活に活用できるような訓練を行い,あるいは障害を代償する機器や環境を整備することである.動作分析を,このような医学の分野で利用するとしたら,その目的は診断,治療,記録,そして科学的洞察に役立てることであろう.診断には,疾患の同定と機能予後の判定が含まれる.治療には,治療方法や適応症例の選択が含まれる.記録には,治療効果や臨床経過を,同一症例について時間軸に沿って記録することと,多数症例をデータベースを用いて横断的に記録することが含まれる.科学的洞察とは,人体の運動機能に関するもの,および運動障害などの病態に関することが含まれる.
動作分析が上記の目的達成に役立つならば,リハビリテーション医学にとって欠かすことができない有力な手段であろう.本稿では,動作分析を利用する場合に,臨床家の立場として考慮すべきことを概説する.
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