書評
伊藤利之・他 編―地域リハビリテーションマニュアル
川上 哲夫
1
1伊勢崎福島病院理学診療科
pp.417
発行日 1995年5月10日
Published Date 1995/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107861
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地域リハビリテーションにおいて保健・医療・福祉の連携が必要だといわれて久しいが,これがいかに困難であるかは地域リハビリテーションに関わっている人はみな一様に感じていることであろう.まず,その阻害因子のひとつとして縦割行政が挙げられる.地域リハビリテーションは生活を中心としたリハビリテーションであるから行政の関与なしには成り立たないが,行政が高齢者対策にのみ目を向け,地域リハビリテーション=高齢者リハビリテーションと短絡する危険なきにしもあらずと思っていた.一方,医療職は生活という視点に興味を示さず,地域リハビリテーションに無理解で努力不足なのも問題だと思っていた.この度,医療職として長年障害者の地域リハビリテーションに取り組んできた編者および横浜市総合リハビリテーションセンターのスタッフによって本書が上梓されたことはまことに時宜を得たものと思う.
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