一頁講座 神経学的検査
2.腰椎神経根症状における誘発テストの手技と意義
久野本 順一
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1日本赤十字社医療センター整形外科
キーワード:
Lumbar Root Lesions
,
Physical Sign
Keyword:
Lumbar Root Lesions
,
Physical Sign
pp.167-168
発行日 1995年2月10日
Published Date 1995/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107803
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腰椎神経根症状における誘発テストの意義
腰椎変性疾患などの圧迫性神経根症では,神経根が易刺激状態となり,神経組織に対する牽引や圧迫により,根性疼痛が再現ないしは増強される.各種誘発テストは,各々の誘発手技による障害神経根の易刺激性の程度を評価するための手技と言える.各種誘発テストを神経根の牽引メカニズムに基づくものと絞扼メカニズムに基づくものとに分けて理解することが,局所病態の把握とともに,治療法選択の点からも重要である.
腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄における圧迫性神経根症では,神経根の圧迫様式を圧排と絞扼に分類することができる.したがってこれらの異なった2つの病態に対する誘発テストの意義も異なり,各種誘発テストも2つのグループに大別できる.
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