書評
藤島一郎 監修―[ビデオ]こうすれば食べられる―嚥下困難患者への新しいアプローチ
深沢 啓子
1
,
伊藤 利之
1
1横浜市総合リハビリテーションセンター
pp.610
発行日 1994年7月10日
Published Date 1994/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107655
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食べることは人間の基本的欲求であり,食を楽しむということは最も人間らしい行為といわれる.私達の生活援助のなかでも,動作習得の次には満足感の得られるアプローチが求められている.しかし現実は,「誤嚥せずに栄養摂取する」ということが優先され,その方法は飲み込みやすい形態の食物の工夫や,口に取り込むタイミングなどを経験的に考え,「何とか1回の食事を済ませる」という援助になりがちである.
このビデオは,このような現実に正面から取り組み,一歩踏み込んだアプローチを紹介している.ビデオは,第1巻:嚥下のメカニズムと嚥下障害,第2巻:嚥下障害の観察と訓練法,第3巻:高齢者へのアプローチと,計3巻(90分)で構成されており,嚥下のメカニズム,脳卒中による嚥下障害の患者さんに対する訓練法,高齢者で嚥下に問題がありそうな人への対処法をわかりやすく映像化しているのが特徴といえよう.
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