書評
―相川直樹 監修 堀 進悟,藤島清太郎 編―救急レジデントマニュアル―第5版
行岡 哲男
1,2
1日本救急医学会
2東医大・救急医学
pp.253
発行日 2014年2月10日
Published Date 2014/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107348
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本書は読む前にまず手に取り,その感触を確かめてほしい.サイズ,重さのことである.白衣に入るが,少し重くこれが存在感を感じさせる.この重さが不思議なことに安心感につながる.そしてポケットからこれを取り出してみてほしい.入れる動作より,取り出すのが容易である.臨床現場で持ち歩くべき本書は,取り出すこと(ほしい情報にたどり着く過程)がスムーズでなければならず,その点で心地良い本である.
ページを閉じたまま前小口(背表紙の反対側)を見ると,各章の分量が青い色分けの厚さでわかる.最も分厚いのは第4章「症候からみたER診療」である.救急診療は症候論的アプローチが重要であり,本書の執筆姿勢をこんなところからうかがうことができる.
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